松です。
ちょっと描写練習を兼ねて、ドラマCDの1シーンを起こしてみました。
元ネタにしたのは
ギャラクシーエンジェルU&TデュエットCD5、リリィ・C・シャーベット&フォルテ・シュトーレン
のトラック3です。

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 愛機ハッピートリガーの事を思い出し、フォルテは懐かしむように語った。
「でも、しばらく御無沙汰だねぇ」
「しかし、中佐が紋章機に乗らないのは、色々な意味で平和の証と言えるので
 は?」
 この発言、当のリリィは何の他意もなく純粋に、平たく言えば何の気なしに
フォローのつもりでしたのだ。
 だが、これは失言であった。リリィにそのつもりはなくとも、フォルテはそ
う取らなかったのだ。そのことを示すように、彼女はずいっとリリィに迫った。
「色々な意味って?どんな意味なんだい、リリィ?」
 口調はいつものように、砕けた、気安いものであった。だが、その中に何と
も言えない威圧感が込められていた。よく見ると、その笑顔も獲物を前にした
猫科の動物を連想させるものであった。
 この笑顔を見た瞬間、リリィは己の失言に気づいた。同時に、白き月での訓
練中にフォルテ以外から聞かされたムーンエンジェル隊の数々の所業を思い出
す。
(これは・・・逃げなくては)
 情勢が不利であると見て、すかさずそう決断したが、そこですぐに逃げ口上
が思いつかない。そんなものがすぐに思いつく器用さは、リリィ・C・シャー
ベットに存在しないのだ。結果、凛々しさを感じさせる顔に焦りの表情を浮か
べ、髪で隠れていない右目の視線を泳がせながら、「あ、いや・・・」などと
口籠もる。
 が、それもごくわずかな間の事であった。何とか思いついた言い訳を、引き
気味になりながら告げる。
「それでは私は次のコーナーの準備をせねば・・・」
 が、この程度の言い訳では、フォルテは誤魔化されなかった。
「こーらー!次は質問相手が入れ替わるだけだろ〜。ちょっと、こっちおいで!」
 ちょっぴりドス利かせた声と共に、素早く腕をリリィの肩へと伸ばした。
「し、失礼します!」
 捕まったらまずい。反射的にそう思ったリリィは、見事な体裁きでその腕を
かわすと、その一言と共にサーコート風の制服の裾を翻しつつ脱兎の勢いで逃
げ出した。
 その後姿を見送ったフォルテは、苦笑と共に呟いた。
「全く、リリィも言うようになったもんだねぇ」
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・・・あんまり練習になってないよーな、なっているよーな・・・

ま、いいか。
それでは。