1ヶ月ほど前ですが、思いついた小話です。
楽しんでいただければ幸いです。
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幼女義経伝
「一体、どうしろっていうんだ?」
目の前で展開する光景に、武蔵坊弁慶は途方にくれていた。
「いっくよー、紅葉!」
「はい、九羅香様!」
九羅香と紅葉が木剣・・・というか木の棒でチャンバラなんぞしている。九
羅香はともかく、紅葉はその身体が心配になるほど元気に打ち合いを演じてい
る。
視線を転じれば・・・
「・・・・・・」
与一が1人、ウサギを抱き上げて、その頭を無言で撫でている。その表情は
非常に穏やかであった。
一方で・・・
「さっ、行きましょう!」
「あ、あの・・・ちょっと・・・」
何故か積極的な観月が、これまた何故か消極的な楓の手を取り引き回してい
る。目の見えないはずの観月の先導は、傍から見ても危ないのだが、当人は全
く気にするでもなくズンズン進んでいく。
その脇では、舞の練習を一心不乱にする静を、玲奈がじっと見つめている。
どうやら、その動きを学ぶつもりらしい。
こうして文章にすると、ある意味で珍しい光景ではあろう。だが、問題はそ
こにはない。問題は、この光景を構成する九羅香達が、全て子供になっている
という点にあった。
歳の頃は5、6歳というところか。ある意味において微笑ましい光景なのだ
が、弁慶としては途方にくれるしかあるまい。
「・・・結婚も何もしてないのに、いきなり7人の子持ちかよ」
ある意味、これからどうするかについて、適切に評したぼやきと言える。
ともあれ、子供7人を連れて戦う弁慶は「子連れ坊主」と呼ばれるようにな
ったとか・・・
終わってしまえ
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後書き
松です。「幼女義経伝」をお届けします。
いえ、何となく思いついた事を書いたというか・・・あまりにそのままなの
で書く事がないですねぇ;
多分、同じようなネタで既に書かれている気も;
まぁ、何で思いついたかと言いますと、私、テキストはローマ字入力で打っ
ているわけです。
で、「少女義経伝」は「syouzyoyositunedenn」と打ち
込むのですが、たまに1文字目の「s」が抜けることがあるんですよね;
そうすると「youzyoyositunedenn」、変換すると「幼女
義経伝」となる、というわけでして・・・
それをネタにしたわけです;
しかし、オチの思いつかない1発ネタは書くものじゃないですね;
誰か、イラストを描いてください。オチがつかないのを誤魔化せますので(爆)