最近、よく進むWW2IF物の話です。
初の女性部隊を迎えた時のシーンです。
まぁ、名前が決まっていないキャラもいますが、その辺はご愛敬と見て頂けれ
ば幸いです;
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トラックから降りて来た「新人」達を見た本多中尉は、その途端、頭の中が
真っ白になるのを感じた。
彼の目の前に並んだ「新人」達は全員が女性、それも、若い、妙齢の女性と
あっては、それも無理はない。一番年上でも彼と同年齢以上には見えないと来
ては、ショックを受けるなと言う方が無理であろう。
「この度、空母海龍に配属されました第888飛行隊第8中隊です。配属の確
認をお願いします」
敬礼しながら、中隊長である彼女がそう言うと、彼は海軍学校で叩き込まれ
た条件反射で返礼した。
「・・・配属を確認する。各自、氏名、階級を」
「はじめまして、川村沙耶です。中隊長、少尉です」
長い、美しい黒髪を持つ、育ちの良さを感じさせる女性が、笑顔と共にそう
名乗った。
「西村広美です。副長、少尉」
対象的なまでのショートカットにした、いささかきつい印象を受ける女性が
そう名乗った。
「李玉蘭といいます。第1小隊2番機、曹長」
大陸植民地出身らしい、髪を結い上げた女性が柔和な笑顔を見せる。
「孫(名前未定)です。第2小隊2番機、曹長」
南方群島植民地の出身らしく、よく日焼けした肌が印象的な少女が闊達な口
調で名乗った。
「柊智子です。第1小隊3番機に搭乗しています。軍曹です」
いささか線の細い、それこそ書斎で本を読んでいる方が似合いそうな少女で
あった。
「榊原一葉(かずは)です。第2小隊3番機、軍曹」
おっとりとした雰囲気の、長い黒髪を腰の辺りでまとめた少女が敬礼した。
「伊(名前未定)、第1小隊4番機、軍曹」
不満げな表情を浮べている少女が素っ気無く名乗る。
「榊原双葉。第2小隊4番機、軍曹です」
一葉と全く同じ顔立ちの、だが闊達な印象を与える少女がポニーテールにし
た髪を揺らしながら名乗った。
全員の自己紹介を聞き終えた本多は、側に控える第3中隊副長、大久保少尉
に視線を走らせた。その意味を察知した大久保は、軽く頷いた。彼女達の氏名、
搭乗機、階級が、手元の資料と一致したのだ。頷きを確認した本多は、視線を
彼女達に戻した。
「配属を確認した。ようこそ、第八空母艦隊へ」
穏やかな微笑を浮かべ、本多はそう歓迎したが、注意深く観察すれば、口元
の辺りがわずかにこわばっている事に気付いただろう。それを察知した大久保
は隣の大河原曹長に耳打ちした。
「中隊長、荒れているな」
「無理もないと思いますが?」
本多や大久保より背が低いもののがっしりとした体格の大河原は軽く肩をす
くめて見せた。
部下2人がそんなことを話している間にも、本多の話は続けられていた。
「細かい話は後ほど、ブリーフィングルームで行う。ひとまずは割り当てられ
た部屋に私物を置いてくるように。部屋、並びにブリーフィングルームまで
の案内はそこの大久保少尉と大河原曹長が行う。少尉、曹長、後を頼む」
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この後、この本多中尉は飛行隊長のところに怒鳴り込みます(笑)。
結局、面倒見るのは変わらないんですけどね。
あ、もしよろしければ、彼女たちのイラストお願いします。
それでは、こんなところで。